胃内視鏡検査(胃カメラ検査)とは、正式には上部消化管内視鏡検査と呼ばれ、咽頭、喉頭、食道、胃、十二指腸を調べる検査のことです。当クリニックでは、内視鏡検査は、鎮静剤・鎮痛剤などを使用することで、苦痛なく胃内視鏡検査を受けていただくことが可能です。内視鏡検査に抵抗がある方も、お気軽にご相談ください。もちろん鎮静剤・鎮痛剤などを使用なしでも行えます。
また内視鏡検査で、ピロリ菌感染の可能性についても診断します。
胃の不快感、胸やけ、胃もたれなど症状がある方は、お気軽にご相談ください。
胃痛や胸やけといった胃の症状は市販薬でも解消できることが多いため、受診をせず、胃疾患を進行させてしまうケースがよくあります。
また、胃がんのように深刻な病気でも病気ではないと思い込み、自覚症状が乏しいまま進行し、転移を起こしてはじめて明確な自覚症状を現すこともあります。
発見が遅れるほど治る確率は低くなる傾向にあります。
症状の有無やその強さで病気の進行を測れないため、同じような症状が続く時には必ず消化器科を受診してください。
特にヘリコバクター・ピロリ菌の感染があると胃がんをはじめとする胃疾患のリスクが大きく上昇します。
内視鏡検査を受ければ粘膜の状態を直接観察できるだけでなく、組織を採取して確定診断ができ、ヘリコバクター・ピロリ菌感染の有無を確かめたりすることもできます。
また、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が確認されたら除菌治療で菌を除去できます。
そのため当クリニックでは、症状がなくても胃がんリスクが上昇をはじめる40歳を超えたら胃内視鏡検査を受けるようおすすめしています。
以下の症状をお持ちの方は胃内視鏡検査(胃カメラ)をおすすめしております。
検査時間は通常10分程度ですが、組織を採る場合や状態により個人差があります。胃内視鏡検査の流れは次の通りです。
胃内視鏡検査(胃カメラ)をご希望の場合、電話での検査予約が可能ですが、病気で治療中の方、腹痛や膨満感、貧血などによる症状が強い場合には、事前に外来の受診を、お願いしています。お薬手帳をお持ちください。
夕食は普段通りで構いませんが、21時までに済ませてください。
お水、薄いお茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。
アクセサリー、時計などの貴金属類は外してください。検査台に横になり、鎮静剤を注射し、リラックスした状態で検査を行います。鎮静剤を希望しない場合、注射は行いません。検査所要時間は5~10分程度です。
検査終了後はで休んでいただき、その後、医師より検査結果の説明があります(鎮静剤を使用しない場合は休む必要はございません)。鎮静剤を使用した場合は、検査後の自転車やバイク、車の運転はできません。
1割負担 | 3割負担 | |
---|---|---|
胃カメラ(検査のみ) | 約2,000円 | 約6,000円 |
胃カメラ+病理組織検査 | 約3,000円 | 約9,000円 |
※診察料、採血代、鎮静剤使用代は別途必要となります。
など
大腸がんは、近年発症率や死亡率が増加し続けています。大腸がんの発症には加齢、飲酒、喫煙、食の欧米化、運動不足といった生活習慣が大きく関わっているとされていますが、ほとんどは良性の大腸ポリープから発生します。そのため、良性のポリープの時点で切除することが大腸がんの予防になります。
大腸ポリープや早期の大腸がんは内視鏡による切除で治療が完了しますが、大腸がんはかなり進行しないと自覚症状が現れにくいため、早期発見のためには症状のない段階で定期的な内視鏡検査を受けることが必要です。
大腸内視鏡検査は腸内を内視鏡で直接観察する検査ですので、下剤により腸の中をきれいにする必要があります。検査時間は通常15~30分程度ですが、腸の長さや状態により個人差があります。ポリープ切除をする場合は、ポリープの数や大きさにより、上記検査時間よりも15~30分程度長くかかる場合もあります。
大腸内視鏡検査の流れは次の通りです。
検査前には、服用中のお薬を確認させていただく必要があります(お薬手帳をお持ちの方は持参ください)。血液をサラサラにする薬を内服されている方は、必要に応じて検査数日前より休薬していただくことがあります。処方されている主治医の先生に薬の中止による相談をこちらからすることもございます。
内視鏡検査予定日の1週間前には外来受診していただきます。検査の説明をしますので、同意書をお願いします。
食事は消化が良く大腸に残りにくい食事を摂取していただきます。夕食は21時までにお済ませください。検査2日前より、就寝前に、粒と液体の下剤を内服していただきます。水、薄いお茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。検査に備えて早めに就寝しましょう。
アクセサリー、時計などの貴金属類は外してください。検査台に横になり、点滴をしながら鎮静剤と鎮痛剤を注射し、リラックスした状態で検査を行います。検査を実施します(所要時間は観察のみの場合15~30分程度です)。
検査終了後は1.5時間程度休んでいただきます。回復後、医師より検査結果の説明があります。検査後、自転車やバイク、車の運転は危険ですので避けてください。
1割負担 | 3割負担 | |
---|---|---|
大腸カメラ(検査のみ) | 約2,000円 | 約6,000円 |
大腸カメラ+病理組織検査 | 約3,000円 | 約10,000円 |
大腸カメラ+ポリープ切除 | 約7,000円 | 約21,000円 |
診察料、採血代、鎮静剤使用代は別途必要となります。
※組織検査やポリープ切除は、切除した数・大きさにより費用が変わります。
大腸ポリープは検査と同時に切除が可能です。小~中くらいのポリープであれば当クリニックでの切除が可能です。大きいポリープにつきましては入院での切除が必要となるため入院病棟を併設している専門病院へご紹介いたします。
エコー検査は、7時間くらい絶食して検査を行うと、きれいに見えますので主に予約制で行っています。(午前 8:30、8:40)
症状により当日に受診後に検査させていただく事もあります。
定期的な受診では、電話予約で可能です。
腹部エコー検査は、肝臓、膵臓、胆のう、腎臓、前立腺、膀胱、胸水、腹水、腸などの診断に有用。前立腺と膀胱の検査は、膀胱に尿がないと観察不能です。検査前の2時間は排尿しないでください。
3割負担で約1,650円
診察料、採血代、鎮静剤使用代は別途必要となります。
食事を食べていても検査可能です。
予約制で行っています。(午前 8:30、8:40)
定期的な受診では、電話予約で可能です。
必要であれば当日でも検査を行います。
甲状腺の病気の診断、頸動脈硬化症の診断に有用です。
女性で、高コレステロール血症の方は、甲状腺機能低下症のことがあり、その場合は甲状腺の薬で回復しますので一度は検査を受けましょう。
3割負担で約1,500円
診察料、採血代、鎮静剤使用代は別途必要となります。
ピロリ菌は胃の粘膜に生息しているらせん形をした細菌です。
ピロリ菌は強い酸性の胃液で満たされている胃の中で生息できるように、ウレアーゼと呼ばれるピロリ菌の持つ酵素によってアンモニアを作り出し、胃酸を中和しています。
酸素のある大気中では生息できず、乾燥にも弱いグラム陰性菌です。
大きさは0.5×2.5~4.0μmで尾の部分に鞭毛と呼ばれるひだを持ち、鞭毛を使って回転しながら胃の中を自由に移動します。
ピロリ菌は幼年期に衛生環境が良くなかった年代の方に感染している人が多くいます。生活環境の整った現代では上下水道の完備し生活環境が整備されており、ピロリ菌に感染することは少なくなっています。
また大人になってからは普段の日常生活や食生活ではピロリ菌の感染はほとんど起こりません。ピロリ菌は、ほとんどが幼児期に感染すると言われています。
その理由として、幼児期の胃酸の生産量は少ないため胃の中の酸性が弱く、ピロリ菌が生着しやすい環境になっているからです。先進国でのピロリ菌感染は主に家族内感染であると報告されています。
中でも母親から子供への感染ルートがメインであることが知られています。
先進国でのピロリ菌感染は主に家族内感染であると報告されています。
中でも母親から子供への感染ルートがメインであることが知られています。
ピロリ菌に感染したからといって、潰瘍や胃癌が必ず発症するわけではありません。しかし、感染したほとんどの人に胃炎、胸やけ、吐き気、嘔吐、胃もたれ、食欲不振などが起こる、
除菌しない限りピロリ菌は胃の中に住み続け、慢性的な炎症が続きます。そのため、胃の粘膜を守る力が弱まり、塩分、発癌物質などの攻撃を受けやすい状態となり、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃がんの発症リスクが高くなります。胃がんの99.4%はH.pylori(ピロリ菌)陽性の患者様から発生します。
ピロリ菌を見つける検査には大きく分けて内視鏡を使わない方法と、内視鏡を使う方法の2種類があります。
ピロリ菌の除菌は、必ず胃内視鏡を受ける必要があります。
主に使われる検査方法であり、13Cを含む診断薬を服用し服用前後の呼気中の二酸化炭素を集めて診断する方法です。
人は細菌に感染すると細菌に対する抗体を作ります。
これはピロリ菌に対しても同じであり、血液中や尿中などに存在する抗体の有無を調べる方法です。
糞便中に含まれるピロリ菌に対する抗原の有無を調べる方法
ピロリ菌が持っているウレアーゼという、アンモニアを作り出す酵素を利用して調べる方法です。
ピロリ菌の除菌治療には、胃酸の分泌を抑制するお薬と2種類の抗菌薬の計3つのお薬が用いられます。
この3種類のお薬を一週間毎日服用することで約85%の方は除菌に成功すると報告されています。
それでも除菌できていない場合は、抗菌剤の種類を変えて二次除菌を行います。
医師から指示された薬は必ず用法・容量を必ず守って服用してください。
自身の判断で服用中止をしてしまうと治療薬にピロリ菌が耐性を持ってしまい、除菌治療効果が下がってしまいます。
除菌治療をしたからといって必ず除菌されているわけではなく、必ず再度検査を受けてください。
除菌の判定は、精度はあまり高くありません。誤判定の可能性を下げるために、血液でピロリ菌の抗体検査の判定は6か月後の検査を推奨しています。便検査による判定は8週間後と検査法により異なります。
菌療法後は、定期的な内視鏡検査を受けましょう。ピロリ菌の除菌によって減る胃がんの発生リスクは1/3ほどと報告されています。 リスク軽減しますが0にはなりません、除菌後10年以上経て胃がんが発生することがあります。
さらには、除菌後の胃に発生した早期の胃がんは内視鏡(胃カメラ)でも発見が除菌前より困難になります。胃透視検査では判定できませんので、必ず定期的な胃内視鏡による検査を1年に一度は行いましょう。ピロリ菌に感染したからといって、潰瘍や胃癌が必ず発症するわけではありません。しかし、感染したほとんどの人に胃炎、胸やけ、吐き気、嘔吐、胃もたれ、食欲不振などが起こることが分かっています。
除菌しない限りピロリ菌は胃の中に住み続け、慢性的な炎症が続きます。そのため、胃の粘膜を守る力が弱まり、塩分、発癌物質などの攻撃を受けやすい状態となり、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃がんの発症リスクが高くなります。胃がんの99.4%はH.pylori(ピロリ菌)陽性の患者様から発生します。